労働基準法とは?

労働基準法で定められることとは

ここ最近は「ブラック企業」といった悪質な就業環境を強制する企業がメディアに多く取り上げられるようになってきた関係で、「労働基準法」という言葉もしばしば耳にするようになりました。

日本においては労使関係について定めた法律は「労働三法」と呼ばれる労働基準法、労働組合法、労働関係調整法の3つがもとになっています。

これらはいずれも日本国憲法で保証されている第28条の労働基本権の理念を個別具体的な事例に適用できるようにしたものであり、主に戦後急速に発展した工場労働などを想定して多くの部分が規定されています。

ただ労働三法の中でも「労働組合法」は労働者が待遇改善を訴えるときに労働組合を組織するときの団体交渉権について詳しく定めたもので、「労働関係調整法」は労働争議が起きた時や起きそうなときの対応方法について定めたものとなっており、これから就職を初めてしようというような人にとっては今ひとつピンとこない内容かもしれません。

しかし労働をするときに誰にでも関係してくるのが「労働基準法」であり、そこで定められるのは個人として会社と労使契約を結ぶときに最低限守られなくてはいけない条件について定めています。

労働基準法は知っているか知らないでいるかでかなり労働環境や待遇での主張が変わってくるので、概要だけでも実際に勤務をする前には知っておいてもらいたいところです。

労働基準法の概要とは

そこで労働基準法の概要についてですが、まずこの法律の根底にあるのは「強い立場にある使用者から弱い立場の労働者を保護する」ということが目的となっています。

いわゆるブラック企業とされる会社では一方的に強い立場にある企業側が、サービス残業や連勤長時間労働といった劣悪な就業を強制するというところで労働基準法の精神とは真逆の立場からする違反の実例と言えます。

労働者が勤務を開始するときには必ず「労働契約」という一般の金銭による売買契約とは全く種類の異なる契約を行うこととなりますが、このとき給与報酬を支払う使用者は圧倒的に強い立場になることが多く、場合によっては使用される側の足元を見た劣悪な条件を提示することもあります。

本来ならばそうした民間契約というものは自由に条件を定めてもよいということになってはいるのですが、この労働契約においては完全に自由契約を許してしまうと人権蹂躙や差別的待遇などまでもを許してしまうことにもなってしまうので、法律において最低限度守らなくてはならないというラインを定めているのです。

つまり労働者と使用者が労働契約を結ぶときには、労働基準法に定められている内容を下回る条件にしてはならないことが定められているということです。

当然のことながら法律の条件よりも規制がゆるく、よい条件を提示することは全く何の問題はなく自由な内容で契約を交わすことができます。

労働時間・休憩・休日についてが特に重要

労働基準法で具体的に定められる内容としては、労働時間や休憩・休日についての他、労働契約の交わし方や解雇のためのルール、賃金の定め方、年次有給休暇についての規定といったものがあります。

他にもかなり細かく具体的な数字で最低基準を定めているのですが、特に近年重要になっているのが労働時間や休憩・休日についての規定です。

労働時間については1週40時間、1日8時間までの労働にしなくてはならないとし、それ以上の勤務をする場合には賃金の割増や代休などの対応をしなくてはならないとしています。

ただしこうした時間による規定は戦後まもなくに増加した工場労働を想定しての決まりであるため、現在のように多用な勤務形態が広がる状況においては大変合法・違法の判断が難しくなってきています。

今後は大幅な改善が行われることも考えられますが、劣悪な長時間労働をおかしいと思ったら労働基準法の規定を読みなおし必要に応じて相談をするようにしましょう。